中学数学の小部屋

中学の数学についていろいろ書きます。

結月ゆかりの中学生に解説する微分積分①について

youtubeで中学生に微分を解説しています。そのシリーズの動画の①について話します。

結月ゆかりの中学生に解説する微分積分① - YouTube

微分は、接線(接線については動画の②で説明しています)の傾きを求める計算と言われることが多いです。しかし、動画でも言いましたが「増加量0での変化の割合」を求めるとした方がいいと思っています。接線の傾きは、その関数のグラフをかいてそれに注目する場合でしか意味がありませんが、そうでない場合も多いはずです。また、微分係数の定義を直訳すれば「増加量0での変化の割合」になるので、それを求める計算とした方が明快だという意味もあります。

また、関数の連続性(グラフがつながるか途切れるか)を判別する感覚と瞬間の速度の存在の認識は、特に教わらなくても多くの人が持っているはずだと考えていて、それらに頼った説明をしました。グラフのつながりを使って極限値の説明をしましたし、微分の導入では、接線の傾きの話ではなく瞬間の速度の話をしました。

それから、世間にある微分の説明では、極限値の意味の説明がおざなりになっていることが多いのが気になっていました。例えば、「hを0に限りなく近づけたときの○○の値」といった類の説明ですね。微分の説明では極限値の意味は重要で時間をかけて説明するべきだと思っています。この動画ではそのようにしました。そして、極限値の説明をするなら、グラフの視覚的イメージを使うのがいいと思っています。ΔtとΔp/Δtのグラフを見せたのはそのためです。

いろいろ工夫をしながら丁寧に説明をしたので見ていただけるとうれしいです。